パラダイスシード開発ストーリー:第1章

パラダイスシード

パラダイスシード

途上国の農産物やその加工品の営業。貧しい人たちの笑顔の数だけ儲かる!
そんな仕事を夢見てこの世界に入ってきたけど、現実はまったく違ったものでした。

パラダイスを求めていたのは自分だった!

「もっと安くしてください。そうでなければそちらで買いませんよ」
商社で、主に途上国から食品のトレードをしていた私には、常に価格交渉が付きまとっていました。他社との競争、取引先からの在庫の圧力、金額の駆け引き。それがトレードの世界だと割り切って面白がってしまえればよかったのかもしれませんが、それができませんでした。

私のやっていることは一体「誰のため」になっているのか。
まったくワクワクしない・・・、こんなことを毎日続けていてもいいのか・・・、貿易を通じて社会貢献したいと思ってこの世界に入ったのに、あの時の想いはどこにったんだ・・・、どうにも我慢できない心の叫びはマグマのようにたまっていました。生きる屍といった感じでした。

そんなとき、フードコーディネーターの水月さんが「こんなスパイスがあるよ」と、サンプルの入った小さな袋を私の目の前に差し出したのです。「Grains Of Paradise(グレインズ オブ パラダイス)」でした。
その時の「ひらめき」と「ときめき」の瞬間の感覚は今でもよく覚えています。

「Grains Of Paradise」は、西アフリカのガーナを中心に生息しているショウガ科の有用植物です。元々は漢方のように栄養補助、滋養強壮、喉の痛み、月経痛など多様な疾患に伝承的に用いられてきました。
現在はCOCOという、日本でいうとおかゆのような料理にスパイスとして入っていますし、市販されているビールやジンなどのアルコールに入っています。
日本では馴染みがありませんが、ニューヨークの著名なフードライターが著書【アマンダの恋のお料理ノート】で絶賛するなど、根強いファンが存在します。実際口にすると、胡椒のようでもあり、山椒のようでもあり、さらには柑橘の爽やかなフレーバーもする、本当に不思議なスパイスです。

「Paradise(パラダイス)という響き」

複雑なフレーバー、ガーナで採れるということ。頭の中でスイッチが入った瞬間でした。
まずはガーナに行ってみよう!


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