生姜とパラダイスシードの違い

「パラダイスシード」は、ガーナに生息するショウガ科の植物のタネを加工したものです。日本人に馴染みのある生姜もショウガ科の植物ですが、可食部が異なります。

・生姜・・・多年草ですが、日本では根茎を食用とすることで単年ごとの栽培となっています。
・パラダイスシード・・・多年草であり、種を加工して食用とするために約10年間は収穫が可能です。柑橘のような香りがあるのが特徴です。

パラダイスシードは植物の特性を生かして栽培されています。ガーナでは香辛料としてスープに入れることもあれば、薬として使われることもあります。

POINT.01

パラダイスシードを命をつなぐタネに

パラダイスシードの成分には私たちが受け取ることのできるさまざまな恩恵があります。
生姜と共通する成分が多い一方で、ショウガオールやパラドールといった生姜にはほとんど含まれない成分を効率的に摂取することができます。
ショウガオールは代謝を上げることや血流をよくすることで知られており、パラダイスシードに期待できる効果として内臓脂肪の減少、スコポラミン誘発性記憶障害(薬剤による認知機能障害)の防止、アンチエイジング、抗炎症作用などがあります。ショウガオールといえば、生姜に含まれているイメージがありますが、生の生姜に含まれているジンゲロールが加熱されることでショウガオールに変化します。パラダイスシードにはジンゲロールもショウガオールも含まれているところに特徴があります。
また、パラドールは抗生物質としての可能性を秘めた成分でアンチエイジングのほか、抗がん作用をもつと言われており、今後の研究成果に期待がかかっています。
パラダイスシードが使われたさまざまな食品が広がることで、生活習慣病やフレイル(加齢による虚弱)の予防につながります。

POINT.02

パラダイスシードの誕生と想い

ガーナに面白い素材(パラダイスシード)があることを知った2012年3月、ガーナに渡るための準備を進めました。日本に在住し、農学系大学の教授を勤めるガーナ人にアドバイザーになっていただき、ガーナに足を運んだのは同年8月。
効率的に品質の良いパラダイスシードを栽培するために、行政や大学にも協力を仰ぎ、ガーナで農業指導を行い、2016年には加工場を作りました。
パラダイスシードはガーナでは薬として用いられることもありましたが、その効果を裏付けるために有効成分の分析を大学と研究を進めています。パラダイスシードを通じて、日本人の暮らしに活力をもたらし、ガーナでの生産者の暮らしに貢献してまいります。

POINT.03

パラダイスシードの可能性

ガーナといえば、カカオの産地であり、カカオはガーナにとっての大きな収入源でもあります。
パラダイスシードは生育過程において日陰を好むためカカオと同じ農園で栽培することができます。ガーナのカカオ農園は家族経営が多く、決して経営状況は良いとは言えません。農家が安定的な収益を得て、暮らしの質を上げるためにも、パラダイスシードは役に立っています。
開発途上国であるガーナを照らすタネとして、市場を創造してまいります。

POINT.04